夏に最適なジャケット生地
こんにちは。
仕立屋 志スーツの篠田です。
先日、夏に最適なスーツ生地として〝モヘア〟を紹介させていただき、早速お客様よりモヘア混スーツのオーダーをいただきました。
ブログを読んでいただいた上で生地をお選びいただけたので、お客様のお役に少しは立てたかなと実感できた嬉しい瞬間でした。
さて、本日は夏に最適なジャケット生地として〝リネン〟をご紹介させていただきます。
リネンとは?
リネンは、亜麻(アマ)の繊維を原料とした織物の総称を言います。
光沢があり、薄地で、肌にやさしく、さらりとした丈夫で吸湿性がある素材で、使うほどに風合いがよくなるのが特徴。コットンやシルクと比べると、吸水・発散性に優れており、水分や汗をすぐに吸い取り、発散します。
リネン特徴①:通気性と速乾性(メリット)
なんと、リネンはコットンの4倍の吸水性があります。さらに発散性に富んでいるので速乾性もあります。
熱を逃がしやすいので蒸れにくいので通気性がよいとされます。
リネン特徴②:独特のシャリ感(メリット)
繊維が固いのでコットンのようなしなやかさはありませんが、夏場の汗ばむ時期にはザラザラとした肌触りとなり暑い時期に快適に着用することができます。
リネン特徴③:強度が高い(メリット)
特徴②にも記載していますが、水に濡れるとより強度が増すという特性もあり、コットンの2倍の耐久性があります。
リネン特徴④:抗菌性(メリット)
「抗菌」というのは「菌を繁殖させない」で、「制菌」というのは「菌を殺す(殺菌)」効果になります。
コットンは菌が増えていく一方ですが、リネンは菌が減っていくので衛生的だと言えます。
リネン特徴⑤:シワになりやすい(デメリット)
シワになりやすく、シワガ取れにくいというデメリットもあります。しかしこのデメリットはリネン独特のシワでもあり、メリットとデメリットは表裏一体でもあります。コットンやウールとは一味違うリネンのシワはお洒落な印象を与えます。
リネン特徴⑥:摩擦による毛羽立ちしやすい(デメリット)
毛羽立ちが生じ易い特徴もある為、いずれ起こりえるやむを得ないダメージとして理解していただいた方が良いかっと思います。少しでもダメージを少なくするには、連続して着用しないこと。濡れたまま擦らないことなどが挙げられます。
いかがでしたか?
春夏用でリネン100%、もしくはウールやシルクと混紡されたジャケットを着てみたくなりましたか?
セレクトショップや百貨店などではドレスシャツを筆頭に、麻使いのアイテムが増えてきています。
麻は、風合や色調などからウールとは異なる高級な素材感やイメージがありますが、その醸し出す風合いや素材の持つ特徴の裏に隠されている欠点なども理解した上で、リネン素材の洋服を楽しんでください。
志スーツでもワイシャツ、ジャケット、スーツなどでリネン素材を多数取り揃えていますので、ご興味がございましたらいつでもご連絡ください。