噂のZOZOSUIT
昨日発表されたZOZOTOWNのZOZO SUIT。
AIによる採寸がどれだけ正確なのか、興味もあり早速お試し購入してみました。
(届くのは年明け1月なので少し先になります) 人が服に合わせる時代から、 服が人に合わせる時代 ZOZO SUITでも表現している言葉ですが、私のやっている仕事も服が人に合わせる世界の話です。
ここで問題になってくるのがいくら正しい採寸ができ、正しいサイズでオーダーを入れても、その方にとって本当に着心地の良い服にはならないということ。
人には十人十色の体型があり、他にも事故や怪我による左右非対称などの細かいクセや曲線などマシンメイドで作るには限界があり、そういった部分の補正には必ず技術力の高い職人の力が必要になります。
今回のZOZO SUITがどういった縫製工場を使用するのかは分かりませんが、採寸時に目視で確認するシワの出方や肩の下がり方などは数字だけでは分からないということです。
例えば、オーダーの世界では販売価格が不透明だというデメリットがあります。
同じブランド生地を使ったスーツであってもA店とB店で2万円値段が違うなんて事もあります。
もちろん大手など生地購入時のスケールメリットはありますが、一番の原因は縫製料金いわゆる加工に掛かるコスト(手間)です。 クオリティの高いブランドの生地を使って安い加工をすればそれなりの服になり、逆にクオリティの低い生地であっても加工が良ければ着心地の良い服になる世界と言った方が分かりやすいかと思います。
AI化が進んでいくのは確実ですが、オーダーの洋服で一番大切なのは縫製技術です。
今世の中にはあるビジネスの中でAIにより新しい価値が生まれてくることは楽しみですが、どこまで進歩しても人間でなければできない部分はあると私は思っています。
今回のZOZO SUITも実際に作ってないので正確には分かりませんが、また試着した結果をレポートさせていただきます。