ジャケットの一番下ボタンを外すは『マナー』です!
こんにちは!
トリプレッタの篠田です。
自分が身を置く業界では当たり前であったり常識的なことも、異業界の方にとっては新鮮な情報だと言うことが多々ありますね。
私どもの紳士服アパレルにおいても、ネクタイの結び方、ジャケパンの合わせ方、ベルトと靴の合わせ方など様々な常識がありますが、あまり着慣れていない方が一番間違いやすいのが〝ジャケットのフロントボタンの留め方〟です。
✓ スーツのボタンを全部留めてしまう人
✓ 3つボタンジャケットのボタンの留め方
✓ スリーピースのベストの場合は?
これらのフロントボタンについては間違えている方が少なくありません。
私個人がよく目にするケースとしては、大きな会場で壇上に上がっている方が全部のボタンを留めているシーン。
また学校関係者の先生方が授業参観時に留めているシーンなど、
本人は相手への礼儀や敬意を払っての作法が逆にマナー違反になってしまっているのを見ると非常に心苦しく感じてしまいます・・・・(苦笑)
まずもってこのボタンの留め方は着こなし〝テクニックではなくマナーである〟とご理解いただいた上でご紹介させていただきます。
アンボタンマナー
これは2つボタン・3つボタンに限らずボタンが付いているジャケットやベストの〝一番下のボタンは外す〟という意味のマナーです。
このことから〝一番下のボタンは飾りボタン〟だと認識いただければOKです。
これはベストも同様のことですが、最近増えてきているダブルの場合もジャケット同様に一番下のボタンは留めないが正解です。
なぜ留めないのか?
飾りボタンという位置づけのボタンは留めてはいけない一番の理由は〝シルエットが崩れること〟が挙げられます。
製品の構造上、一番下のボタンを外すことでヒップラインにジャケットの裾が広がり、ウエスト部分にくびれが生じ男性らしいたくましいシルエットに見えるように作られています。
ここでボタンを留めてしまうと、一番下のボタンに引っ張られて不必要なシワが入ってしまうことになります。
注意が必要な3つボタン
1つボタン・2つボタンは何となくイメージしやすいですが、注意が必要なのが3つボタンのジャケットです。
最近の3つボタンは段返り3つボタンというスタイルが主流で、一番上のボタンがラペルの折り返しに隠れているタイプです。
この場合は2つボタンと同じイメージを持っていただき、真ん中のみ留めて上下のボタンは留めません。
しかし一昔前に流行した3つボタンは先ほどのように一番上のボタンが返っていないタイプは一番上と二番目のボタンを留めるのが正解です。
ここでも一番下は留めないというマナーは変わりません。
いかがでしたか?
知っている方も多いかと思いますが、少し意識していただけると律儀に全部のボタンを留めてしまっている方は結構見かけます。
不格好に見えるのはもちろんですが、一番は目指しているシルエットとは全く違った形に仕上がってしまっているのは作り手からすると悲しい現実でもあります。(涙)
何度も言いますが、これはテクニックではなく〝マナー〟として覚えていただければ良いかと思います。
最後までお付き合いいただき、誠にありがとうございます!